良質なペダルで人気のFree The Toneからベース用オーバードライブが発売した。
歪ペダルって数も多くて値段もピンキリでどれが良いかって難しい。もちろん高いものはきっと良いんだろうけど、正直、音は好みによるところが多い。そして、いろいろ使い分けようとすると歪ペダルは無限に増えていく。
今回紹介するのはFree The Toneから新しく発売されたBLACK VEHICLEというベース用オーバードライブ。2スイッチの使い勝手がとても良い。
Free The Tone BLACK VEHICLE（BV-1V）
Free The Tone創立15周年を記念したシリーズIntegrated Seriesの第2弾として発売されたベース用オーバードライブ。その名もBLACK VEHICLE。日本語で言えば「黒い車」とでも呼ぶのだろうか。
黒いセルシオとか黒いベンツって高級感とか威圧感あって憧れる
特徴
音はナチュラルなオーバードライブ。このペダルの音！というよりはアンプで歪ませたような自然な歪の音。
そして、エフェクターON/OFFスイッチとBOOSTスイッチの2スイッチ搭載。
通常のON/OFFした歪とBOOSTした歪を使い分けることができる。また、BOOSTについては、POST BOOSTかPRE BOOSTを選ぶことができ、歪の質を変えずに音量を上げる／音量を変えずに歪の量を増やすという使い分けができる。
通常用途においてもMIXツマミがあるため、歪をかけることによる音圧の減衰を抑えることができる。BASS、TREBLEは歪にのみかかるイコライザーのため、原音を変えることなくMIX可能。
痒いところに手が届く歪という印象だ。
外観
名前の通り、漆黒の筐体はかっこよさと高級さを感じさせる。
ツマミも真鍮製とこだわりの仕様。Free The Toneは筐体も音に影響すると考えているらしく、それぞれの素材、サイズ、重さも考慮されて設計されているとか。
僕みたいに真っ黒でかっこいいね！
ころすけはどちらかと言うとKawaiiだけどな
ツマミ
左から、LEVEL／MIX／BASS／TREBLE／GAIN。
その一段下にPOST BOOST／PRE BOOSTのツマミがある。このツマミでBOOST量を調整することができる。この2つのツマミでBOOSTしたときの音質を多彩に変化させることができる優れもの。
スペック
- 入力インピーダンス：1MΩ以上
- 出力負荷インピーダンス：10kΩ以上
- コントロール：LEVEL、MIX、BASS、TREBLE、GAIN、POST BOOST、PRE BOOST
- 端子：1/4インチ標準フォーン・ジャック×2(入力、出力)、DC9V入力ジャック(ACアダプター接続用)
- 電源：DC9V 専用ACアダプター(FA-0905D-JA)
- 消費電流：200mA(最大値)
- サイズ：95(W)×124(D)×51(H)mm (フットスイッチやジャック等の突起物含む)
- 重量：約640g(付属品を含まず)
- 付属品：保証書、取扱説明書、専用ACアダプター（FA-0905D-JA）、ゴム足×4
価格
販売価格はどこでも39,960円。ネットも店舗も同じ値段。
良質な歪ペダルを2つ買うと考えると安い。ただ、自分の用途でどこまで使えるかによって価格に対してのコスパが変わってくる。
試奏した感想
好みの音質にまで調整しきれなかったものの、使い勝手と音質を両立させたペダルだと感じた。
ベース用オーバードライブと言っているものの、ディストーションっぽさをだしたり、ファズっぽさ（ファズはちょっと言いすぎかもしれん）をだしたり、BOOST量を変えるだけでいろんな歪をだすことができる。ただ、あくまでも、それっぽい音がだせるというだけで、GAINやOUTPUTのLEVELを調節して音の雰囲気を変えているだけなので、根本は同じ音だ。
通常の曲の低域を支える音と、ソロではBOOSTをかけるというのが一番わかりやすい使い方だろう。
もし自分で使うなら
プリアンプのようにかけっぱなしで使いたいですね。原音を強めにMIXして芯は残しつつ、歪ませた音をまとわりつかせるような。真空管アンプで少し歪んでいるようなイメージ。
そして、ベースの音を際立たせたいところでBOOSTを踏んで雰囲気を変える。
あれ？もしかして今使っている2つの歪ペダルをこれ1つに集約できるんじゃないだろうか・・・ぐふふふふ
まとめ
歪ペダルとして、かなり高い水準。かなりナチュラルな歪なのでがっつり歪ませたい人にとっては少し物足りないかもしれない。
ただ、BOOSTスイッチはとても面白く、ツマミでさまざまに音を変化させられるので、いじっているだけで楽しい。あとはどこまで自分の音に仕上げて、用途に合うか。
このペダルは単純に歪の音質で選ぶというよりはどういう風に使いたいかを考えた上で購入すべきペダルだ。
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